年齢 | 8歳 |
性別 | 男 |
職業 | 小学生 |
主訴 | 頭痛 |
初回来院日 | 2024/11 |
細かく経過を書いてきてくださいました。

お子さんが2年間頭痛で辛い思いをされる。
何とかしてあげたいですよね。
先ずは疑ってみます
当院に来られる方のほとんどは先に他院を受診されています。
体調が悪い時、とりあえず鍼灸やカイロプラクティック行こう!
残念ながら、そうはならないんですね。
日本国民の鍼灸やカイロプラクティックの受療率はそう高くはありません。
これは、いくつかの治療、施術を受け、なかなか良くならない方が最後に来るパターンが非常に多いという事にもなります。
その為、すでに多くの診断名が付いていますが、先ずはそこを疑います。
否定するわけではなく、なぜその診断がついているのか?
確認しながら、もしかすると他の要因が絡んでいるのではないか?と深堀していきます。
東洋医学では、四診(望診・聞診・問診・切診)しながら考えます。
片頭痛との診断ですが
痛くなるタイミング
起床時・朝食・夕飯の前に3~4時間ほど痛みが続く(空腹時が多い)
痛みの場所
目と目の間くらい
いつから?
2年前くらい前から・1年前から頻度が増えている
医療機関の診断
片頭痛の可能性が高い(MRI検査済み)
既往歴
画像でもわかるように、3歳からアレルギー関連の症状が多いようです。
さて、片頭痛・・・ん~・・・・・
何だろうねぇ・・・・といった感じですよね。
私の考えは最後に記載します。
施術と経過
- 初回初回
【施術】
腹部の緊張を緩和し、副鼻腔への刺激。
脊椎と仙腸関節への刺激。 - 2週間後2診目
起床15分後くらいの朝食前に頭痛出現。週に2回位。
施術直後から寝相が良くなり、夜中に目覚める事が無くなった。
以前は怖い夢や苦手な蜘蛛の夢を観ていた。
【施術】
背部に2か所、胸元に一か所、小さなお灸を1壮ずつ
腹部の緊張を緩和
顎関節を刺激 - 2週間後3診目
年末に風邪をひき、喘息の咳が出ている。(喘鳴・痰は無し)
頭痛の時間が短くなっている。連休明けは痛みが出やすい。
【施術】
腹部に3か所、お灸を1壮ずつ
背部に3か所、お灸を1壮ずつ
脊椎(呼吸に関する部位)2か所を刺激 - 2週間後4診目
頭痛の頻度も少なくなっている。
この3日間は絶好調。
2年前から続いているチック症状が大幅に減っている。
【施術】
腹部に3か所、お灸を1壮ずつ
脊椎(呼吸器、消化器に関する部位)2か所を刺激 - 2週間後5診目
最近は調子の良い日が増えている。月曜だけが崩れやすい。
以前から下痢をしやすい。
【施術】
腹部のお灸で副交感神経へのスイッチを促す
脊椎(呼吸器、消化器に関する部位)3か所へお灸
頭頚部を刺激 - 2週間後6診目
最近調子が良い。
休み明けでも頭痛は出ていない。
【施術】
腹部をローラー鍼で刺激
足関節を刺激
脊椎(呼吸に関する部位)1か所と仙腸関節を刺激
頸椎1か所刺激※次回からは3週間間隔に伸ばしながらチェック
まとめ
片頭痛の可能性が高いとの診断を受けた男児ですが、多くの症状が混在していました。
8歳男児の場合、疲れさせてしまうと回復どころではありませんから、施術にかける時間も10~15分程です。
お腹の状態を整える事
呼吸のリズムを整える事
この2点をメインに全身をチェックし、自宅でせんねん灸を使ったセルフケアも頑張って頂きました。
2年間少しずつ悪化していた頭痛から解放され、とてもうれしそうでした。
『よく頑張ってくれたな~!』思わず、お母さんと一緒に拍手しました。
身体って凄いですよね!
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