鉄欠乏性貧血で鉄剤注射をしている女性・施術をするために考えたこと

2019-03-16

qimono / Pixabay

カイロプラクティックはどんな症状に効果が期待できますか。

肩こりや腰痛などの筋骨格系の症状に強い。

そんな話を聞いたことはありませんか?

 

1895年にD.Dパーマーによってカイロプラクティックが発見されましたが、その時はギックリ腰に対する治療をしていたわけではありません。

聴覚に問題のあった男性の『サブラクセーション』をアジャストメントしたところ、神経機能の正常化に繋がり聴覚が回復しました。

この出来事がカイロプラクティックの始まりだと言われています。
(実際にはそれ以前に研究はされているので本当はもっと前から始まっています)

ここで注目するべきなのは
『背骨の矯正』がカイロプラクティックの発見という事では無い!という事です。
(※背骨の矯正自体は紀元前から行われていたそうです。)

注目すべき問題は脊柱に存在するカイロプラクティック独特のこの『サブラクセーション』

つまり脊柱に現れるている異常、不正列は神経の機能に悪影響を及ぼすことで(この状態がサブラクセーション)病気に関係しているという【背骨の異常と病気との関係】を理論的に考察し、それがなされたというところにあります。

『難聴』そしてその後は『心臓病』の治療を行ったそうです。

僕はカイロプラクターとして、本来するべき事を忘れてはいけませんね。

 

貧血の治療で鉄剤注射を受けている女性

鉄欠乏性貧血。教科書に書かれているような症状でお困りでした。

だるい 疲れやすい 息切れする

週に一回の鉄剤注射をしてもらうと楽になるという状態。

貧血には様々な種類がありますし、症状も変わってきます。

興味のある方は調べて頂くといいかも知れません。

 

実はこの方、この事を話される2~3か月前くらいに、僕の施術は一度受けたことがありますがその時は肩こり、腰痛のご相談。あと、姿勢かな?

やっぱりこの方も、初めはこんな相談でした。

 

この方に限らず、たとえ問診で念入りに確認したとしても、『カイロプラクティックでこれは良くならんやろ』と思われていたり、関係ないと思っている症状などについてはお話されない事があります。

お話の内容や、症状とテスト結果から少しでも腑に落ちないことがある時、こちらから突っ込んで質問すると『実は○○で・・・・・』と改めてお話しされることも。

それと、主訴が腰痛で、何度か施術をしていると腰痛以外の症状が改善していて驚いたというご報告があったりします。

頻繁に。

 

鉄欠乏性貧血に対してどんな治療をしてきたか

  • 2014年
    週1回の鉄剤注射:2ヵ月間1クール
  • 2016年
    週1回の鉄剤注射:2ヵ月間1クール
  • 2018年
    週1回の鉄剤注射:2ヵ月間1クール

2ヵ月間の治療でひとまずヘモグロビンの数値が正常範囲内に収まれば終了だったそうです。

ただし、症状は残り辛いまま。

 

この方の症状は貧血によるものなのかどうか

  • だるい
  • 疲れやすい
  • 息切れする
  • 立ち上がるとめまいがする
  • 生理痛がきつい(動けずに仕事を休む)

 

こうやって聞くと貧血が影響して辛そうに感じるかもしれませんが、僕の予想では貧血によるものは上2つだけかな?と思い、そのことを伝えました。

あとは僕が知っているテストをしてみて、一番可能性の高いものをいくつか説明し納得してもらえました。

施術を始めたのが2018年の6月頃でしたが、9月か10月頃にはめまいや生理痛に関しては辛いというお話はあまり聞いていません。

疲れやすかったり、息切れしたりという症状もほとんど感じなくなっているようです。

カイロプラクティックは肩こり腰痛に効果があって、痛い時に受ける。

そんなイメージも無くなり、2~4週間毎の来院はいつも調子良く過ごすためのコンディショニングという位置づけになっています。

 

結局、この方の鉄欠乏性貧血に対して何を考え、どう施術したのか

通常、鉄欠乏性貧血は読んだ通り、鉄が足りていません。

だから鉄を補給するわけですが、経口補給では悪心(気持ち悪くなる)が辛く注射での補給を続けていたそうです。

しかもなかなか数値は安定しないことが多く、1クール終了しても症状自体は軽減していたとしても生活に支障をきたすレベルが続いていました。

さて、この時どう考えるかです。

 

基本的に僕が考える経口摂取(特に食事)は、身体が求めていれば受け入れる。

身体が求めていなければ受け入れない。

『そんな馬鹿な!』

と笑う同業者も居るかも知れませんが、科学的根拠があろうが無かろうが、非科学的発想であろうが、僕はそう考えたわけです。

この女性に必要なのは鉄では無い!のかな。。。と

もしそうであった場合、金属である鉄を過剰摂取すれば多くの臓器、中枢神経系の機能障害を引き起こし、ヘモグロビンを作る能力の低下を招く可能性もあるのではないか?と今まで詰め込んだ情報を引っ張り出してきたわけです。

 

 

この段階では、僕の勝手な思い込み。仮説を作り上げて一人で盛り上がっている状態です。

 

必要なものは何だ?

  • もしかしたら鉄は十分にある。でも使えていないかも知れない。
  • なんで?
  • ヘモグロビンが少ないからやろ?
  • ヘモグロビンて何からできるん?
  • タンパク質と鉄ちゃうかったっけ?
  • 生理痛もひどいて言うてはるし、やっぱり鉄が排泄されて足らんのか?
  • 砂糖の取りすぎはどうや?
  • 肝臓の機能?
  • 脾臓?
  • 何や?

頭の中では色んな事がぐるぐるぐるぐる回りながらも、ある言葉が頭に浮かんできます。

お前は、鉄欠乏性貧血を治すつもりか?

いやいやそうじゃない。

何が起こっているのかを知りたいし、何をすればいいかを知りたい。

内なる力に図々しく指図するつもりか?

俺が治すなんて!そんなおこがましい!

身体の中の叡智は全てを分かってるはず。。。

。。。。。

どうすれば引き出せる?

。。。

 

こんな事がずっと頭の中を回っています(笑)

よく

『力の要る仕事で疲れるでしょう?』

と尋ねられますが、実は身体は疲れません。僕の場合は頭の方が疲れます。

 

結局何を考えたのか?

最終的に僕が考えたのは呼吸。

めまいに関しては眼球の動きと内耳の共同運動が絡んでいたようですし、生理痛に関しては、ん~何でしょうね。。。

全てをバラバラに考える必要さえもなかったかも知れません。

テストをしてみて、改善が必要だと感じたポイントが呼吸だったというわけです。

重要な施術は脊柱に現れているサブラクセーションに対するアジャスト。

 

これは僕の仮説に沿って施術をし、たまたまいい結果が出ています。

こんなに確率の低い症例は本来記事にするべきではないのかも知れませんが、普段の僕の考え方が今回の記事には溢れています。

そして、縁あってお付き合いのある医師の方ともこの話をさせて頂いたところ『素晴らしい』と言って頂けたので簡単に記事にしてみました。

 

この方の鉄欠乏性貧血はある意味治っていないのかも知れませんが、身体の状態はとても良いようです。

 

カイロプラクターとして、目の前にいる方の脊柱の異常と病気(機能異常)にどんな関係があるのかを考察すること。

本来すべきことをやり続けるためにも、多くの事に目を向ける重要性に気付かされた症例でした。